プリスポーン後期とは、冬の最低水温から数えて+10℃に達する直前の段階です。
この時期はスポーニングが近づくことで捕食行動が減少し、春なのに急に釣れなくなることがあります。
攻略の中心は、3mコンタクト・スポーニングエリア・回遊ルート・大潮・寒波・最後のフィーディングを読むことです。
これまでブラックバスのプリスポーンは、次の3段階に分けて整理してきました。
そして今回解説するのが、シリーズ最後となるプリスポーン後期です。
🎯 春なのに急に釣れなくなる理由
🎯 スポーニング直前の大型バスを狙う方法
この2つを理解するための、最も重要なフェーズがここです。
プリスポーン後期は、春の中でも特に難しい時期です。
ただしその一方で、大型メスに最も近づけるタイミングでもあります。
攻略の鍵は次の5つです。
🔑 スポーニングエリアを先に特定する
🔑 3mコンタクトを基準に回遊ルートを読む
🔑 大潮のタイミングを意識する
🔑 三寒四温によるレンジ変化を読む
🔑 産卵前の「最後のフィーディング」を狙う
プリスポーン後期とは何か
プリスポーン後期とは、ブラックバスがスポーニングに入る直前、冬の最低水温から数えて+10℃手前にあたる移行期のことです。
このシリーズでは、プリスポーンの進行を水温の変化で考えています。
基準となるのは冬の最低水温です。
一般的にブラックバスは、冬の最低水温から見て+10℃前後でスポーニングが本格化しやすいと考えられています。
つまり、この水温に達した段階はすでにプリスポーンではなく、ミッドスポーンまたはスポーン期です。
最低水温
↓
プリスポーン前期
↓
プリスポーン中期
↓
プリスポーン後期(今回)
↓
ミッドスポーン
↓
ポストスポーン
したがってこの記事では、最低水温+10℃に達する手前をプリスポーン後期と定義します。
プリスポーン後期に起きるバスの変化
プリスポーン中期では、バスはスポーニングに備えて積極的にベイトフィッシュを捕食していました。
いわば体力をつけるためのフィーディング期です。
しかし水温がさらに上昇し、スポーニングが近づくと、体の中では大きな変化が起こります。
それがホルモンの変化です。
産卵に関わるホルモンが分泌され始めると、行動の中心は「食べる」から「産む」へ移っていきます。
プリスポーン中期までは「食べるために動く魚」だったものが、
プリスポーン後期では産卵のために動く魚へ変わっていきます。
その結果、春なのに急に釣れなくなるという現象が起きます。
この違いを理解していないと、「昨日まで釣れていたのに、なぜ今日はダメなのか」が分からなくなります。
この時期のバスのポジション
プリスポーン後期でも、基本の考え方は変わりません。
軸になるのは、やはり水深3m前後のコンタクトポイントです。
春のバスは、越冬エリアからスポーニングエリアへ移動していきます。
その途中で最も重要になるのが、3mコンタクトです。
- ブレイク
- ショルダー
- ネック
- 岬
- 地形変化
プリスポーン後期では、この3mコンタクトを基準に、スポーニングエリアまでの回遊ルートを読み解いていくことが重要になります。
スポーニングエリアの条件
ここで必要になるのが、スポーニングエリアの理解です。
魚は変温動物であり、卵の発育は水温に大きく依存します。
そのためバスは、水温が上がりやすい場所をスポーニングエリアとして選びます。
なお、ブラックバスの産卵行動については海外の生態資料でも共通した傾向が整理されています(Texas Parks & Wildlife「Largemouth Bass」)。
日当たりの良いシャロー
太陽光が当たる場所は水温が上がりやすく、特に北側のバンクは有望です。南からの太陽光が当たりやすく、春の昇温を受けやすいためです。
硬いボトム
卵は泥の上では安定しにくいため、岩・石・ハードボトムなどの場所が好まれます。
もし硬い底が浅い場所に見当たらなければ、オスが巣を掘って硬い層を露出させることがあります。これがスポーニングベッドです。
適度な水の流れ
酸素供給の面では流れが有効ですが、強すぎると卵が流されます。理想は弱い流れです。
風を避けられるカバー
強風は泥を巻き上げ、卵への泥付着や環境悪化を招きます。そこで、ブッシュ・アシ・ウィードパッチなどの風を避けられる場所が選ばれやすくなります。
重要なのは回遊ルート
スポーニングエリアが分かったら、次に考えるべきはそこへ向かうルートです。
3mコンタクト
↓
スポーニングシャロー
この間をつなぐ回遊ルートを見つけることが、プリスポーン後期の基本戦略になります。
重要なのは「この場所が産卵場らしい」で終わらないことです。今日は魚がそのルートのどこまで進んでいるのか。そこを考える必要があります。
大潮というタイミング
プリスポーン後期では、地形だけでなくタイミングの把握も重要になります。
その代表が潮回りです。
ブラックバスは、大潮前後で産卵する個体が多いと言われています。
そのため、次の大潮、その次の大潮まで含めてカレンダーで把握しておくことが重要です。
一般的には、スポーニングが近づくほど捕食行動は弱まりやすく、大潮前後はその傾向が強く見えることがあります。
つまりプリスポーン後期では、最後のフィーディングがいつ起きるかを読むことが釣果を大きく左右します。
三寒四温と寒波の影響
春は三寒四温の季節です。暖かい日が続いたと思えば、突然寒波が入り気温が下がることがあります。
順調に水温が上昇し、「次の大潮でスポーニングするのではないか」と見える状況でも、寒波によって状況は大きく変わります。
- シャローに差していた魚が消える
- 回遊していた魚が見えなくなる
- バイトが止まる
ただし、これは魚がいなくなったのではなく、一段深いレンジへ落ちただけであることが多いです。
当初は次の大潮で産卵すると見えた魚が、寒波の影響で次の次の大潮へずれ込むことがあります。
つまり「魚が消えた」のではなく、スポーニングが延期されたと考えるべきです。
だからこそ、釣りに行く当日の天気だけでなく、数日単位の気温変化を感じることが大切です。その積み重ねが、今どの段階にいるのかを読むヒントになります。
プリスポーン後期の「最後のフィーディング」
バスはスポーニングに入ると、捕食行動が大きく弱まると言われています。
ということは、その直前には必ず産卵前の最後の食事があります。
プリスポーン後期では、次のような要素が重なると、短時間だけ捕食スイッチが入ることがあります。
- 気温上昇
- 南風
- 雨
- 水温上昇
- 🎯 巻物に反応する
- 🎯 回遊スピードが上がる
- 🎯 シャローに差してくる
プリスポーン後期は、食わない魚を無理やり釣る時期ではありません。最後のフィーディングを捉える釣りとして考えると、戦略が明確になります。
オスとメスの行動の違い
スポーニング期のブラックバスは、オスとメスで行動のタイミングが異なります(参考:Florida Fish and Wildlife「Largemouth Bass profile」)。
オスが先にシャローへ入る
↓
オスがベッドを作る
↓
メスが入る
↓
産卵
↓
メスは離れる
↓
オスが卵を守る
つまり、オスが先行し、メスが後から入るという特徴があります。
そのためプリスポーン後期では、シャローにはオス、少し深いレンジにはメスという状況が起きやすくなります。
釣れた魚から戦略を考える
ここで重要になるのが、釣れた魚がオスかメスかという視点です。
オスが釣れたなら、そのエリアはすでにスポーニングエリアに近い可能性があります。シャローやベッド周辺を意識した展開が有効です。
一方、メスが釣れたなら、その魚はまだスポーニングに入る前の回遊中の個体である可能性があります。3mコンタクト、中層、回遊ルートを重点的に狙うことで、大型個体に出会える確率が上がります。
オスとメスの見分け方
完全に見分けるのは難しいものの、目安はあります。
- メス:体が太い、お腹が膨らんでいる、サイズが大きい
- オス:体が細い、サイズが小さい、頭が大きく見える
特にプリスポーン期のメスは、卵を抱えてお腹が大きい個体が多くなります。
ルアー戦略
中層攻略(メス狙い)
おすすめは小型の巻物です。
この時期のバスは完全なフィーディング状態ではないため、ルアーは小さめが基本になります。
ボトム攻略(オス狙い)
おすすめは次の2つです。
- 高比重ワームのノーシンカーリグ
- ハイフロートワームのキャロライナリグ
3mコンタクトからシャローへ向かうボトムを、ズル引きするのが効果的です。
威嚇バイトを取る考え方
威嚇バイトを狙う場合は、トレブルフック付きルアーが有効です。丸飲みしないショートバイトでもフッキングしやすくなります。
またカラー選択も重要です。反応しやすいのは、赤・オレンジ・ピンクなどの刺激系カラーです。透明度によってはチャートも有効になります。
まとめ
プリスポーン後期は、捕食行動が弱くなるため、春の中でも難しい時期です。
しかし次の5つを理解すれば、スポーニング直前の大型バスに近づける確率は大きく上がります。
- 🔑 スポーニングエリア
- 🔑 3mコンタクト
- 🔑 回遊ルート
- 🔑 大潮
- 🔑 寒波
春は「シャローが釣れる」と言われますが、本当に重要なのはシャローへ向かうルートです。
バスがどこから来て、どこへ向かうのか。その流れを読むことが、プリスポーン後期を攻略する最大の鍵になります。
よくある質問(FAQ)
はい、多くの場合プリスポーン中期よりも釣りにくくなります。これはスポーニングが近づくことでバスの捕食行動が弱くなるためです。ただし完全に食べないわけではなく、短時間の「最後のフィーディング」が起きることがあります。そのタイミングを捉えることが、この時期の攻略ポイントになります。
基本は3m前後のコンタクトポイントです。ここは越冬エリアとスポーニングエリアを結ぶ移動ルート上にあるため、多くのバスが一度通過するポジションになります。シャローだけを狙うのではなく、3mコンタクトとスポーニングエリアの関係を意識することが重要です。
プリスポーン後期では捕食ではなく威嚇や排除行動でルアーに反応するケースが増えます。そのため食わせの釣りだけでは反応しないことがあります。リアクション要素を入れたルアーやトレブルフック付きルアーを試すことで、フッキング率が上がることがあります。
急激な冷え込みが入ると、多くのバスは一段深いレンジへ戻る傾向があります。これは水温が安定している場所へ移動するためです。その結果、当初は次の大潮でスポーニングすると考えられた個体が、次の次の大潮へとずれ込むこともあります。
非常に重要なヒントになります。オスが釣れた場合はスポーニングエリアに近い可能性が高く、シャロー攻略が有効になることがあります。逆にメスが釣れた場合は、まだ回遊ルート上にいる可能性があり、3mコンタクト周辺を重点的に狙うことで大型個体に出会える確率が上がります。
プリスポーン後期のメスは、すでに完全なシャローではなく、3mコンタクトからスポーニングエリアへ向かう回遊ルート上にいることが多いです。特に中層やルート上の変化、シャロー手前の待機ポジションを意識すると、大型メスに近づきやすくなります。
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